コラム

ペット飛行機国内線の料金と客室同乗3社比較: 業界5年の編集部が解説

ANA・JAL・スターフライヤーのペット国内線料金を1つの比較表で整理。客室同乗できるFLY WITH PET!の実態、短頭種・夏季の受託制限、当日手続き5ステップまで業界5年の編集部が中立に解説します。

転勤・引越し・帰省でペットと国内線の飛行機に乗る飼い主さんへ。業界5年の編集部が、ANA・JAL・スターフライヤー3社の料金と客室同乗の条件を1表で整理し、貨物室リスクと代替手段まで中立に解説します。

目次
  1. 結論: ペット飛行機の国内線料金は1区間あたり数千円台が目安 (3社比較表)
  2. 3社の受託条件を比較: 犬種制限・ケージ規格・同意書
  3. 客室同乗できるのはスターフライヤーだけ: FLY WITH PET! の実態
  4. 搭乗当日の手続き5ステップ (予約から受け取りまで)
  5. 貨物室の環境と健康リスク: 短頭種・夏場・シニアは特に慎重に
  6. 飛行機以外の選択肢: ペットタクシー・陸路との使い分け
  7. よくある質問: 機内のどこに乗る?猫も同じ条件?
  8. まとめ: 料金より「その子が耐えられるか」で選ぶ
  9. 参考文献

結論: ペット飛行機の国内線料金は1区間あたり数千円台が目安 (3社比較表)

搭乗当日の手続き5ステップ (予約から受け取りまで)の図解 — 事前予約 (電話 / Web) — ペット枠は便ごとに上限あり / ペット 飛行機 国内線 料金

先に結論からお伝えすると、国内線のペット料金は貨物室扱いなら1区間・1ケージあたり数千円台が目安です。内訳としては、ANAが6,600円 (国内一部路線は4,400円)、JALが路線により5,500〜7,700円、スターフライヤーの貨物室扱いも6,500円という水準。3社の差は千円台に収まっています。ざっくり「片道1万円弱」で覚えておくと予算感がつかみやすくなります。

一方で、機内客室にケージを持ち込める「FLY WITH PET!」を選ぶと、料金は一気に1区間・1ケージあたり50,000円へ跳ね上がります。同じ「ペットと飛行機」でも、貨物室か客室かで料金は約8倍変わる構造です。飼い主さんが最初に決めるべき分岐点はここになります。

料金はどれも搭乗券とは別料金で、ケージ1個・1区間あたりの単価設定です。往復や乗り継ぎがあると、その回数分ケージ料金が積み上がる仕組みなので、見積もり時は「片道の単価 × 区間数」で計算してください。ジェットスターやピーチなどのLCCではそもそもペットの預け入れができないため、比較検討の対象は基本的に3社に絞られます。

ANA・JAL・スターフライヤー料金早見表

3社の料金と客室同乗の可否を、飼い主さんが最初に確認したい順で並べたのが次の表です。数字はいずれも1区間・1ケージあたりの片道料金です。

航空会社 貨物室 (受託) の料金 客室同乗の可否 客室同乗の料金 サービス名
ANA 6,600円 (一部路線 4,400円) 不可 ペットらくのりサービス
JAL 5,500〜7,700円 (路線により変動) 不可 JALペットファミリーサービス
スターフライヤー 6,500円 可 (対象便のみ) 50,000円 FLY WITH PET!

※料金は 2026 年 8 月時点で編集部が確認した情報です。予約前に、各社公式サイトで最新料金と対象路線を改めてご確認ください。

小型犬や猫ちゃんの片道1万円未満に対して、大型犬や特別なケージが必要な場合は2万円以上になることもあります。大型犬の家族は、この表より高めに見積もっておくと安心です。次のh2では、値段だけでは見えない受託条件の違いを掘り下げていきます。

3社の受託条件を比較: 犬種制限・ケージ規格・同意書

料金差が千円台に収まる分、3社選びで効いてくるのが受託条件のほうです。特に短頭種を家族に迎えている飼い主さんは、使える航空会社そのものが変わってきます。

大枠で共通しているのは、同意書の提出・ハードタイプのケージ・1便あたり受け入れ上限の3点です。1便あたりのペット受け入れ数には制限があり、早めの予約が不可欠とされています。

対象動物は3社で差があります。ANAは哺乳類と鳥類 (猛禽類以外) が対象です。JALはさらに広く、フェレット・ハムスター・モルモットなどの小動物と小鳥、猛禽類 (ワシ・タカ・フクロウ等) も受託可能です。

短頭種 (フレンチブルドッグ等) と夏季の制限

3社選びで一番大きな分かれ道が、短頭種の扱いです。JALは、短頭犬種のうちブルドッグとフレンチブルドッグを通年で受託不可としています。パグ・チン・ボストンテリアなどその他の短頭犬種と、両犬種の雑種は受託可能な扱いです。うちのこがフレンチブルドッグの場合、JALは通年で選択肢から外れます。

夏季の制限も気になるところですよね。JALは、夏季 (5月1日〜10月31日) は高温・多湿の環境となり、日中時間帯を避けることを推奨しています。暑さに弱い子犬・高齢犬・短頭犬種は輸送時期に留意するよう案内されています。スターフライヤーは、毎年5月1日〜10月31日の夏季期間、ANAと同様に短頭犬種を受託していません。夏場に短頭種と飛行機に乗る計画は、3社とも実質不可と考えたほうが安全です。

冬側にも注意があります。JALでは、地域によっては外気温が零度を下回る場合もあると案内されています。気温条件によって一時的にペット受託が受付停止となる場合もあるため、真夏・真冬は代替案を持っておいてください。

ケージ規格と持参・レンタルの条件

ケージ (クレート) はハードタイプで、ペットが中で立ち上がり回転できる余裕のあるサイズを選ぶ必要があります。強度・通気性・施錠可能な構造など航空会社基準も細かく決められているため、市販ソフトケージの流用は避けてください。

JALのクレート規格は、小型犬・猫用から大型犬用まで用意されています。小型犬・猫用の目安は幅39〜43cm×高さ40cm×奥行54〜59cm (チワワ・マルチーズ目安)。大型犬用は幅63cm×高さ67cm×奥行90cm (シェパード・レトリバー目安) です。大型犬用クレートは事前予約が必要です。JALはペットとクレートの合計重量が32kg以上の場合は貨物扱いに切り替わります (JAC/HAC運航便・RAC便は45kgまで)。大型犬の飼い主さんは、体重 + クレート重量を事前に測って区分を確かめておいてください。

客室同乗できるのはスターフライヤーだけ: FLY WITH PET! の実態

「うちのこを貨物室に預けるのは不安…」という飼い主さんは多いですよね。国内大手で客室にペットを持ち込めるのは、現状スターフライヤーの「FLY WITH PET!」だけです。ANAとJALは原則的に客室ではなく貨物室での輸送となるため、客室同乗を最優先の条件にすると航空会社は1社に絞られます。

ここで注意したいのは、「客室同乗 = 安心」とは限らないという点です。客室にケージを置けても、飛行中はケージから出せない・声かけと視認しかできない・鳴きやストレスは残るというのが実情です。慣れない環境音や機内アナウンスに敏感な子は、客室でも震えや吠えが出ることがあります。料金差 (貨物室6,500円 vs 客室50,000円) を「安心料」として妥当と感じるかは、うちのこの性格と飼い主さんの優先順位次第です。

料金・対象路線・予約枠

FLY WITH PET! の機内持ち込み料金は、1区間・1ケージあたり50,000円です。貨物室扱いの約8倍という水準で、往復だと10万円が動く価格帯になります。※料金は 2026 年 8 月時点の情報のため、予約前にスターフライヤー公式サイトで最新料金と対象便を改めてご確認ください。

対象路線と1便あたりの受け入れ枠は、スターフライヤー公式サイトで指定された対象便に限定されます。1便あたりのペット受け入れ数には制限があるため、早めの予約が不可欠とされている領域なので、日程の候補が固まった段階で真っ先に予約導線を確認するのがおすすめです。人気路線・連休・繁忙期は、搭乗数か月前に枠が埋まることも珍しくありません。

利用条件と当日の過ごし方

利用条件で押さえておきたいのは2点です。飛行中はケージから出せないこと、そしてスターフライヤーが指定する座席条件を満たす必要があることです。ケージは足元・機内収納の指定位置に置く運用で、離着陸中を含め扉を開けることはできません。人間の膝の上に乗せて過ごせるサービスではないので、この点は事前にうちのこ視点でイメージしておいてください。

当日の過ごし方としては、機内アナウンスの音・気圧変化・エンジン音などの刺激が普段のケージ時間より一段強くなります。飛行前日までにケージ内で長時間過ごす練習を重ねること、直前の食事を軽めにすること、直前のお散歩でトイレを済ませておくこと。この3つの準備が、機内ストレスを一段下げてくれます。

搭乗当日の手続き5ステップ (予約から受け取りまで)

飛行機当日の流れを、予約から受け取りまで5ステップで整理します。3社とも大枠の流れは共通です。

ステップ1は事前予約です。ペット枠は便ごとに上限があるため、搭乗券の予約と同時にペット同伴の申し出をしてください。1便あたりのペット受け入れ数には制限があるため、早めの予約が不可欠とされています。JALには「ペット料金事前お支払いサービス」があります。搭乗日前日正午までにクレジットカードでペット料金を支払っておくと、当日の手続きがスムーズになります。

ステップ2は当日、時間に余裕を持ってカウンターへ向かうことです。通常の搭乗手続きに加えて同意書の記入・ケージの点検・ペットの状態確認が入るので、通常より30〜60分早めに空港到着を意識してください。カウンターに着いたら、まずペット同伴の予約があることを伝えます。ケージの中でうちのこが震えていないか、水分は取れているかも、この時点でひととおり確認しておくと安心です。

ステップ3は料金支払いとケージの引き渡しです。空調がない空港内の手荷物置き場を避け、出発直前までカウンターで預かって飛行機まではカートで運ぶ運用がとられているので、預け入れ後の待機時間は最小化されています。ケージには氏名・連絡先・便名を記入したタグを忘れず付けてください。ステップ4は搭乗。受託後は到着まで会えないので、預けた後は自分の搭乗フローに戻ります。

ステップ5は到着後の受け取りです。到着空港のペット引き取り場所はカウンターで案内があります。預けた時のカウンター職員に、あらかじめ「到着後はどこで受け取れますか」と聞いておくと動線がスムーズです。往復や乗り継ぎがある場合、乗り継ぎ空港で一度預け直す運用になる便もあるので、複数区間の予約時は窓口に手続きの流れを事前確認してください。

貨物室の環境と健康リスク: 短頭種・夏場・シニアは特に慎重に

「貨物室って大丈夫なの?」という不安、よく分かります。3社とも貨物室 (バルクカーゴルーム) は空調あり・与圧ありの区画が用意されていますが、客室と同一環境ではないというのが正直なところです。温度は季節と機体で振れ、離着陸時の気圧変化・エンジン音・振動もそのまま伝わります。特に短頭種・シニア・持病持ちのうちのこには、成犬の健康な子より一段慎重な判断をおすすめします。

短頭種が3社で制限される理由は、呼吸器への負担が大きいことにあります。もともと気道が短く熱交換が苦手な犬種は、貨物室の温度・湿度・気圧の変化で呼吸トラブルを起こしやすいとされています。そのためフレンチブルドッグとブルドッグは通年でJAL受託不可、その他短頭犬種と両犬種の雑種も夏季 (ANA・SFJ) に制限されます。夏季制限の理由は熱中症リスクで、5月〜10月の空港駐機中や地上待機時間に温度が上がりやすい点が背景です。

シニア犬・持病持ち・妊娠中のうちのこは、搭乗の可否そのものを事前にかかりつけ獣医師に相談することを強くおすすめします。心疾患・呼吸器疾患・腎疾患を抱えていると、気圧変化のストレスが日常より重くのしかかることがあります。「乗せて大丈夫か」を判断できるのは獣医師だけなので、獣医師のGOサインが出ない場合は、飛行機以外の選択肢に切り替える柔軟さも持ってください。

夏の熱中症リスクと搭乗前にできる準備

夏季は3社とも短頭種の受託が絞られ、その他の犬種も日中便を避ける推奨がかかっている時期です。うちのこ側の準備でリスクを下げられる余地もあるので、搭乗前の3項目を押さえておいてください。

1つ目は、搭乗前の食事タイミングを軽めに調整すること。満腹での搭乗は嘔吐や気分不良を起こしやすいため、直前2〜3時間は水分中心で済ませておくと安心です。2つ目は、水分をきちんと取らせておくこと。搭乗直前まで少量の水にアクセスできる環境を作り、脱水を避けます。3つ目は、ケージ慣らしを1〜2週間前から始めておくこと。ケージ = 楽しい場所という関連付けをおやつと一緒に作っておくと、当日の緊張が下がります。当日は早朝便や夜便を選ぶことで、駐機中の外気温上昇を避ける工夫も有効です。

飛行機以外の選択肢: ペットタクシー・陸路との使い分け

「そもそも飛行機で行く必要があるのか」を、うちのこの目線でもう一度見直しておきたい飼い主さんもいますよね。判断軸はシンプルに3つで、距離・うちのこの性格と健康状態・費用のバランスで決めます。

距離軸では、片道の飛行時間より前後の空港手続き・移動時間を足した総所要時間で比較してください。関東 – 関西のように、飛行機なら1時間台でも空港往復と待機で半日近くかかる区間は、実は陸路との差が縮まります。うちのこの性格と健康状態の軸は最優先で、短頭種・シニア・持病持ち・強い不安症の子は、飛行機を選ぶメリットより負担のほうが上回るケースが多いです。費用軸は、貨物室なら片道1万円以内で済むのに対し、ペットタクシーは距離に比例して積み上がる構造です。「距離が長い + 健康は問題なし」の子は飛行機、「距離が中程度 + 健康に不安あり」の子はペットタクシー、という使い分けが目安になります。

代替手段の相場感と予約フローは、既存記事にまとめてあります。ペットタクシーの実態は全国のペットタクシー業者を実利用ベースで比較にまとめました。料金の目安はペットタクシー料金の内訳と相場で整理しています。

飛行機前後で1泊挟むなら、空港近くのペットホテル情報も先に押さえておくとスムーズです。羽田空港近くのペットホテル全国のペットホテルの選び方を参照してください。

長距離移動では脱走リスクへの備えも大切です。マイクロチップの登録情報の最新化も、この機会に済ませておくと安心です。

ジェットスターやピーチなどのLCCでは、ペットの預け入れができません。そもそも飛行機の選択肢から外れる点もあわせて覚えておいてください。

よくある質問: 機内のどこに乗る?猫も同じ条件?

3社の詳細に入り切らなかった疑問を、飼い主さんからよく聞かれる順に整理します。

Q: ペットは機内のどこにいる?

ANAとJALでは、原則客室ではなく貨物室 (バルクカーゴルーム) での輸送となります。空調と与圧が入った専用区画で、乗客の目には触れない場所です。スターフライヤーの「FLY WITH PET!」を利用した場合のみ、指定座席の足元・機内収納の指定位置にケージを置いた状態で客室に同乗できます。ただし飛行中はケージから出せません。

Q: 猫・うさぎなど犬以外も預けられる?

犬・猫だけでなく幅広い動物が対象です。ANAでは、哺乳類と鳥類 (猛禽類以外) のペットが預け入れできます。JALでは、フェレット・ハムスター・モルモットを含む小動物と小鳥、そして猛禽類 (ワシ・タカ・フクロウ等) もペットと確認できれば受託可能です。カメ・ウーパールーパー・金魚・昆虫などは条件を満たせば機内持ち込みのみ可という扱いです。犬猫以外の家族は、対象動物か事前に電話で確認してから予約に進んでください。

Q: 1人で複数匹は預けられる?

複数匹の同時受託は各社の運用に従います。1便あたりのペット受け入れ数には制限があるため、早めの予約が不可欠とされているので、複数匹での搭乗予定は真っ先に電話で相談してください。ケージは1匹1つが原則で、料金もケージ1個ごとの計算になります。

Q: 途中で様子は見られる?

受託後は到着まで会えません。ANA・JALともに貨物室での輸送になるため、飛行中にケージへアクセスすることはできず、離陸から着陸まで飼い主さんとうちのこは別区画で過ごします。「FLY WITH PET!」を利用した場合も飛行中はケージから出せないため、視認と声かけまでが飼い主さん側でできる範囲になります。

まとめ: 料金より「その子が耐えられるか」で選ぶ

貨物室の環境と健康リスク: 短頭種・夏場・シニアは特に慎重にの図解 / ペット 飛行機 国内線 料金

3社比較を最後に整理します。貨物室で片道1万円弱ならANAかJAL、客室同乗にこだわるなら片道50,000円のスターフライヤー「FLY WITH PET!」の一択です。料金差は数千円 (貨物室) から5万円弱 (客室) まで幅がありますが、判断の本質はそこではなく「うちのこがその環境に耐えられるか」のほうにあります。

短頭種・シニア・持病持ちのうちのこは、そもそも飛行機を選ばない判断が正解になることも多い領域です。かかりつけ獣医師に相談してGOサインが得られない場合は、ペットタクシーや陸路への切り替えを迷わず選んでください。うちのこのために、料金だけで航空会社を決めない — その視点をどうか忘れずに、当日を迎えていただければと思います。

参考文献

本記事は 2026-08-12 時点で以下を確認して執筆しました。

航空会社公式サイト

旅行・ペット情報メディア (事例参考)

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