ペット火葬

ペット 死亡届の出し方: 犬・猫・特定動物を30日以内に届け出る

火葬を終え事務手続きに追われている飼い主向け。本記事ではペットの死亡届について、犬・猫・特定動物の3区分と30日以内の提出先、必要書類、マイクロチップ登録抹消まで全国共通の流れで整理します。

火葬を終え、事務手続きに追われている飼い主さんへ。本記事では犬・猫・特定動物の3区分で「ペットの死亡届が要るか」を整理し、提出先・期限・必要書類・マイクロチップ抹消・罰則まで順を追ってご案内します。

関連: ペット火葬の全体像と進め方

目次
  1. ペットが亡くなった時、死亡届が必要なのはどの動物か
  2. 犬の死亡届の出し方: 30日以内の提出先・期限・流れ
  3. 必要書類と持ち物: 鑑札・注射済票がない時の対処
  4. マイクロチップ装着犬・猫の登録抹消: 環境省指定登録機関への届出
  5. 死亡届を出さないとどうなるか: 罰則の条文と実際の運用
  6. 死亡届と一緒に済ませる5つの手続きチェックリスト
  7. よくある質問: 動物病院・オンライン申請・期限超過のケース
  8. まとめ: まず30日以内に届出、次に火葬と心の整理を
  9. 関連記事

ペットが亡くなった時、死亡届が必要なのはどの動物か

ペットが亡くなった時、死亡届が必要なのはどの動物かの図解 / ペット 死亡届

ペットの死亡届が必要かどうかは、動物の種類で決まります。まず最初に、ご自宅のうちのこが「届出が要るか / 要らないか」を 1 表で整理しましょう。

動物区分 自治体への死亡届 マイクロチップ登録抹消
犬 (登録済み) 必要 (30日以内) 装着済みなら必要 (30日以内)
猫 (一般家庭飼育) 不要 装着済みなら必要 (30日以内)
特定動物 (爬虫類など) 廃止届が必要 対象外

ここで重要なのは、「死亡届」と「マイクロチップ登録抹消」が別制度だという点です。前者は犬の所有者に課された狂犬病予防法上の届出、後者は動物愛護管理法に基づく環境省指定登録機関への届出。両方が当てはまるうちのこの場合は、二重の手続きが必要になります。詳細はマイクロチップ章で扱います。

犬: 死亡届の提出義務あり (30日以内)

登録済みの犬が亡くなったときは、所有者は 30 日以内に犬の所在地を管轄する市町村長に届け出る義務があります。これは狂犬病予防法第4条第4項に明記された規定です。提出を怠ると罰則条文の対象にもなりますが、この点は後段の罰則章で改めて整理します。

猫: 死亡届は不要、ただしマイクロチップ登録抹消は必要

一般家庭で飼育されている猫は、狂犬病予防法の登録対象外です。そのため自治体への死亡届は不要。ただし 2022 年 6 月以降にブリーダーやペットショップから迎えた猫は、マイクロチップが装着・登録されているケースが多くあります。その場合は環境省指定登録機関への抹消届が 30 日以内に必要です。

特定動物 (爬虫類など): 廃止届の提出

動物愛護管理法では、ワニ・大型のヘビ・サルなどが「特定動物」に分類されています。亡くなった際は、飼養許可の廃止届を管轄の都道府県・政令市の動物愛護担当窓口へ提出します。お住まいの自治体公式サイトで「特定動物 廃止届」と検索すると様式が見つかります。

犬の死亡届の出し方: 30日以内の提出先・期限・流れ

犬の死亡届は、亡くなってから 30 日以内に、所在地を管轄する市区町村長へ提出します。窓口・郵送・オンラインのいずれかで受け付けてもらえる自治体が増えてきました。提出から完了までの流れを、提出先・期限・方法の 3 つに分けて整理します。

提出先: 市区町村の動物愛護担当窓口

提出先は飼い主の住所地の市区町村役場です。窓口の呼び名は自治体ごとに異なり、「保健所」「動物愛護センター」「生活衛生課」「保健衛生課」など揺れがあります。どこに出せばいいか迷ったら、お住まいの市区町村の公式サイトで「犬 死亡届」と検索するのが確実です。検索結果のページに、窓口の名称・郵送先住所・受付時間が一覧で載っています。

期限: 亡くなってから30日以内

期限は狂犬病予防法第4条第4項により「30日以内」と定められています。起算日は基本的には亡くなった日ですが、運用上は「死亡を知った日」を起点とする自治体もあるため、念のためお住まいの市区町村の案内をご確認ください。仮に 30 日を過ぎてしまっても、気づいた時点で速やかに届け出れば対応してもらえることがほとんどです (詳細は罰則章で説明します)。

提出方法: 窓口・郵送・オンラインの3経路

提出方法は大きく分けて 3 つあります。窓口持参 (役場の受付に直接) と 郵送 (鑑札・注射済票を同封)、そして オンライン です。オンラインは LoGoForm・あいち電子申請・マイナポータル・自治体独自フォームなどの経路があります。札幌市・静岡市・岡崎市などはオンライン受付に対応している事例があります。一方で、現状 (2026 年 6 月時点) ではオンライン未対応の自治体もまだ多く、対応状況は地域差があります。お住まいの市区町村で確認してから動かれるとスムーズです。

必要書類と持ち物: 鑑札・注射済票がない時の対処

死亡届の提出にあたって必要な書類は、自治体によって細部が違いますが、基本セットはおおむね共通しています。狂犬病予防法施行規則第8条では、死亡届には鑑札と注射済票を添付することが原則と定められています。ただし「正当な理由があるとき」は添付なしでも受理されます。

基本セット: 鑑札・注射済票・印鑑・本人確認書類

一般的に求められる持ち物は以下のとおりです。

書類・物品 役割
死亡届の様式 自治体所定の用紙 (公式サイトでダウンロード可)
鑑札 犬の住民票相当 (登録時に交付される金属プレート)
注射済票 狂犬病予防注射済の証明 (毎年度交付)
印鑑 自治体によっては不要
本人確認書類 運転免許証・健康保険証など
マイクロチップ番号通知書 装着済みの場合のみ

なお 2020 年以降の押印廃止の流れで、印鑑を求めない自治体が増えています。郵送の場合は、死亡届の用紙 + 鑑札 + 注射済票 + 本人確認書類のコピーを 1 通にまとめて送るのが一般的です。

鑑札を紛失している時: 登録番号で代替できる

鑑札や注射済票が見当たらない、というご相談はよくあります。火葬や引越しでバタついている時期はなおさらです。安心してください。施行規則第8条には「正当な理由があるときは、この限りでない」と明記されており、紛失の場合は添付なしで受理してもらえる運用が一般的です。

紛失していても、登録番号さえ分かれば手続きは進められます。手元の「登録通知書」「過去の年度更新ハガキ (狂犬病予防注射のお知らせ)」「動物病院の診察カード」などに登録番号が記載されています。それも見当たらない場合は、自治体の窓口で氏名・住所から照会できますので、電話で相談するのが早道です。お住まいの市区町村によっては「紛失届なしで死亡届のみで可」とする運用 (札幌市など) もあります。

マイクロチップ装着犬・猫の登録抹消: 環境省指定登録機関への届出

2022 年 6 月以降に販売された犬猫はマイクロチップの装着・登録が義務化されており、亡くなった際には環境省指定登録機関への抹消届が必要です。提出先は公益社団法人日本獣医師会 (環境省指定登録機関) で、オンラインで手続きできます。

装着の有無を確認する方法

うちのこにマイクロチップが入っているか分からない、という場合は 3 つの確認方法があります。まずは マイクロチップ番号通知書 (販売時に渡された書類) を探す方法。次に 動物病院でリーダー (読み取り機) を使ってもらう 方法。最後に 環境省データベース (reg.mc.env.go.jp) で飼い主 ID から照会する方法です。火葬前に動物病院でお別れの最終確認をされたなら、その際に番号を控えておくと後の手続きがスムーズです。

抹消届の出し方: 環境省指定登録機関のオンライン手続き

抹消届は環境省指定登録機関の公式サイト (reg.mc.env.go.jp) からオンラインで提出します。飼い主 ID とパスワードでマイページにログインし、登録情報のうちうちのこのページから「死亡」を選択して申請する流れです。期限は動物愛護管理法第39条の8および施行規則第21条の10で死亡時の届出が定められており、施行規則第21条の10第4項により法第39条の5第8項の変更届出とみなされる結果、変更を生じた日 (死亡した日) から 30 日を経過する日まで に届け出る運用です。ID やパスワードを紛失している場合も、サイト内の再発行手続きから復旧できます。

犬で「MC 装着 + 鑑札登録」の両方がある場合

犬で「マイクロチップ装着済み + 自治体への鑑札登録済み」の両方に当てはまる場合は、原則として二重の手続きが必要です。自治体への死亡届 + 環境省指定登録機関への抹消届 の両方を出します。動物愛護管理法第39条の7には、指定登録機関が市町村長へ通知することで狂犬病予防法上の死亡届があったものとみなす一元化のしくみが定められています。ただしこのワンストップ化は 市町村長の「求め」があった場合 に成り立つ仕組みのため、自治体が参加していないと一元化されません。お住まいの市区町村で一元化に対応しているかは公式サイトでご確認ください。

死亡届を出さないとどうなるか: 罰則の条文と実際の運用

「30 日を過ぎてしまった」「鑑札がなくて出せていない」というご相談を受けることがあります。条文と実際の運用を分けて整理すると、過度に不安になる必要はないことが見えてきます。

条文上の罰則: 20万円以下の罰金

狂犬病予防法第27条には、第4条の届出義務に違反した者は「20 万円以下の罰金に処する」と規定されています。これは犬の登録の申請をしない場合・鑑札を犬に着けない場合・死亡届を出さない場合の三者をひとまとめにした罰則条文です。あくまで 条文上の上限額 であり、実際にこの罰金が科されたという事例はほとんど報告されていません。

実際の運用: まず指導・督促が入る

実運用では、罰則の前段階として自治体からの指導や督促が入るのが一般的です。たとえば自治体は鑑札の返却がないと、亡くなったことを把握できないまま、毎年度の狂犬病予防注射のお知らせを送り続けます。それでも反応がない場合に、改めて確認の通知や訪問が入る流れです。罰則がいきなり適用されることはまずなく、まずは「届出をお願いします」という指導から始まると考えて差し支えありません。

30日を過ぎてしまった場合の対処

期限の 30 日を過ぎてしまっても、気づいた時点で速やかに届け出れば対応してもらえます。「過ぎてしまったから、もう出せない」ということはありません。むしろ放置すると注射督促のハガキが届き続けて気持ちの整理がつきにくくなるため、できるだけ早めに済ませる方が落ち着けます。不安な場合は、お住まいの市区町村の窓口に電話で相談すれば、丁寧に手順を案内してもらえます。

死亡届と一緒に済ませる5つの手続きチェックリスト

→ 関連: 火葬当日の流れと当日の持ち物

死亡届以外にも、うちのこを見送ったあとに必要な手続きがいくつかあります。バラバラに進めるより、まとめて把握しておくと安心です。5 つのチェックリストとして整理しました。

# 手続き 期限の目安 提出先・連絡先
1 自治体への犬の死亡届 30日以内 市区町村役場
2 鑑札・注射済票の返却 死亡届と同時 市区町村役場
3 マイクロチップ登録の抹消届 30日以内 環境省指定登録機関
4 ペット保険の解約・保険金請求 各社規定による 加入保険会社
5 火葬・葬儀の予約 通常は数日以内 火葬業者

1. 自治体への死亡届 (犬)

亡くなってから 30 日以内に、お住まいの市区町村役場へ届け出ます。先ほどの章で説明した手順をそのまま進めてください。

2. 鑑札・注射済票の返却

鑑札と注射済票は、死亡届と同時に自治体へ返却するのが一般的です。返却することで自治体側がうちのこの登録抹消を完了でき、翌年度以降の注射督促ハガキも止まります。

3. マイクロチップ登録の抹消届

マイクロチップ装着済みのうちのこは、環境省指定登録機関へ 30 日以内に抹消届を提出します。前章で説明したオンライン手続きが基本です。

4. ペット保険の解約・保険金請求

ペット保険に加入されていた場合は、各社規定にしたがって解約手続きが必要です。手続きの詳細・必要書類・期限は保険会社によって異なります。死亡時に保険金 (葬祭費用補助など) が支払われるプランの場合は、動物病院に死亡診断書の発行を依頼してから請求する流れです。詳細は加入されている保険会社の「死亡時手続き」案内ページをご確認ください。

5. 火葬・葬儀の予約

火葬・葬儀をまだ済ませていない場合は、業者の予約も並行して進めます。火葬と死亡届の順序に決まりはなく、どちらが先でも問題ありません。お別れのかたちをゆっくり選んでくださいね。

→ 関連: 火葬後の供養とお骨の祀り方

よくある質問: 動物病院・オンライン申請・期限超過のケース

ここまでの内容で残った、よくあるご質問を 4 つにまとめました。

動物病院から代行提出してもらえる?

原則として死亡届の提出は飼い主本人の責務です。動物病院は死亡診断書の発行や、マイクロチップ番号の読み取りまでの対応が一般的で、自治体への死亡届の代行提出までは行わないケースがほとんどです。ただし自治体によっては獣医師経由の届出に対応する例もあるため、かかりつけの動物病院に「ここで提出までやってもらえますか」と一度確認してみるとよいでしょう。詳細はお住まいの市区町村の公式サイトでも確認できます。

オンライン申請・電子申請はできる?

自治体によって対応状況は大きく異なります。現在のオンライン受付の経路は主に 4 つです。LoGoForm (トラストバンク社) / あいち電子申請 (愛知県内自治体) / マイナポータル (一部自治体) / 自治体独自フォーム が代表的な選択肢になります。札幌市・静岡市・岡崎市など対応自治体がある一方、未対応の自治体も多くあります。お住まいの市区町村の公式サイトで「犬 死亡届 オンライン」と検索してみてください。

火葬と死亡届はどちらが先?

順序に法令上の規定はありません。火葬を先に進めても、死亡届を先に出しても、どちらでも問題ない手続きです。火葬は数日以内に予約が埋まることもあるため、業者の都合に合わせて先に進めて構いません。死亡届は 30 日以内に間に合えば大丈夫です。

→ 関連: ペットの四十九日の数え方と過ごし方

期限の30日を過ぎてしまった場合は?

気づいた時点で速やかに届け出れば対応してもらえます。前章でもお伝えしたとおり、罰則がいきなり科されることはまずなく、まずは指導から始まる運用が一般的です。不安な場合は、管轄の市区町村窓口に電話で相談されると、丁寧に手順を案内してもらえます。

関連記事: ペットロスとの向き合い方

まとめ: まず30日以内に届出、次に火葬と心の整理を

死亡届と一緒に済ませる5つの手続きチェックリストの図解 — 各手続きの目安期限と提出先を併記 / ペット 死亡届

ペットの死亡届は、動物の区分で必要な手続きが変わります。犬は自治体への死亡届、猫はマイクロチップ装着済みなら環境省指定登録機関への抹消届、特定動物は管轄自治体への廃止届。共通する期限はおおむね「30 日以内」です。

火葬を終えたばかりで疲れているなかでの事務手続きは、本当に大変だと思います。今日できることから一つずつ、無理のないペースで進めてくださいね。手続きが落ち着いたら、うちのこを見送る気持ちの整理にも、ゆっくり向き合っていきましょう。

関連記事

最終更新:2026.06.06

先頭へ
URLをコピーしました